【魔法使いの嫁】チセのスレイ・ベガとは？他の特技や正体は？

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※ネタバレ

特技といってもそんな大袈裟な話ではありません。

人は多かれ少なかれ特技を持っています。

例えば、社会で波風立てずに働いていける。こんなことでも、特技です。

それをチセに教えてくれた魔法道具技師アンジェリカの特技は、物を加工することでした。

生まれついての特技なのか、なにかがきっかけで伸びたのか、それは分かりません。

自分の特技に気づける人もいれば、気づかずに終わる人もいます。

そして、チセは幸運なことに、自分の特技に気づくことができました。

では、チセの特技とは、いったいなんなのでしょう。

【これまでのチセの魔法】

チセはスレイ・ベガです。他の魔法使いと比べものにならない程、膨大な魔力を使うことができます。

ある意味、それが特技なのでは？　そう思う方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、使える量が多すぎる故に、失敗談も数多くあります。

水晶を花に変える練習で、床を一面花畑にしてしまう。

悪夢をさけるまじないの水になるはずだったものを、

強力な睡眠薬に変えてしまう。

妖精が見えるようになる塗り薬を作る過で、

植物を大量発生させてしまう。過ぎたるは猶及ばざるが如し、

というのはチセのためにある言葉ですね。

魔力がたくさん使えるということが、イコール魔法使いとして万能である、とはならないようです。

一方で、さすがスレイ・ベガ！　と、感動してしまうほどの奇跡を起こしたこともありました。

悪い魔術師に騙され、人ですらなくなったミナ。

死後の世界へ逝くこともできなくなってしまったから、どうか私を消してほしい。

そう願う彼女の過去にはいったいなにがあったのか。

チセはその記憶を自然と読み取り、誰に教えられたわけでもないのに死後の世界へ導くことに成功します。

チセの使い魔であるルツもまた、その力に救われた者の一人です。

大好きな飼い主の死を受け入れられず、その墓から離れることができなくなってしまったブラックドッグ。

彼の記憶を読み、前に進めるように導いてやります。

このあたりに、チセの特技のヒントがありそうです。

【チセの特技】

チセの特技が判明したきっかけは、子守歌でした。

チセがエリアスのために子守歌を歌ったところ、エリアスが深い眠りについてしまったのです。

朝が来ても、起きない。揺すっても、乗っても、叫んでも、まったく反応がありません。

いくつか目覚めそうな魔法も試してみましたが、効果はないようです。

そこで、知恵を求めて、魔法道具技師アンジェリカを頼るのですが、ありえないと言われます。

もし、その子守歌が原因だというのなら、歌に魔力が上乗せされたということになる。

しかし本来、意図せずにできる芸当ではない。

そんなことが誰に教わらずともできるのだとしたら、それがチセの特技なのだろう、と。

そういえば、チセは以前、悪夢をさけるまじないの水を作ろうとして、

強力な睡眠薬を作ったことがありました。

不得手だからだと思っていましたが、得意だからこその失敗だったのかもしれません。

それにしても、あのエリアスを眠らせるとは、凄い特技です。

しかし、チセが凄いのはそれだけではありませんでした。

その後、チセはエリアスにかけた魔法を無事に解くことができたのですが、

無理が祟って、吐血し、寝込んでしまいます。

次に目覚めたのは、不死身の魔術師カルタフィルスの心の中の世界でした。

まるで自分が幽霊になったかのような、不思議な世界です。

それは、死後の世界へ逝けなくなってしまったミナの記憶や、

亡くなったことも忘れたブラックドッグの記憶が反映された世界と似ていました。

違う点があるとすれば、過去ではなく現在の心情で構築された世界だった、ということでしょうか。

どうやら、この不思議な現象も、眠りに関係するもののようです。

眠っている時の夢は、記憶を整理するものだったり、別の誰かの夢、

時代や世界に繋がるものだったりする。

チセが誰かの記憶や情念に意図せず入れるというのは、

それが特技だからだろう、ということでした。

ただ、チセがこれまで苦しむ者たちを救ってこられたのは、

過去の記憶を知りことができたり、心の内を読むことができたりするからだけではないと思います。

それに親身になって同調できる優しさと、

救うことを諦めない心の強さがあったからこそ、

最高の結果に繋げることができたのだと思います。

だとすると、これもまたチセの特技といえるのかもしれません。